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朝焼けのとなみ野にYOROKOBI

なんと-e.com公式ブログ「なんとコラム」


2007年12月11日
市内の浄土真宗の家々では、師走に入り、一年の収穫を終え、仏様と先祖様に感謝するために、ホンコサマが営まれた。

その年のホンコサマの日は、手次ぎの寺と相談して決め、午前中から主屋、新家、親類縁者を招き、正信偈と和讃の勤行をし、その後説教を聞き、仏事は終わる。その後の昼食に精進料理の御斎(おとき)(ホンコサマ料理)でもてなす。農家では商家に比べて、最も丁寧に営まれてきたように思う。寺でも晩秋から初冬にかけてホンコサマが営まれ、多くの門徒衆が集まり盛大に行われ、御斎につくことが恒例の行事であった。

ホンコサマの御斎(報恩講料理)の内容は、全て精進料理で、在家も寺も大差がなかった。

平野部(福野地域)のホンコサマ料理の事例を紹介する。

●食材は、主に野菜や豆類で、ホンコサマのためにとっておいた、上等の食材を使う。
●御膳は、黒塗りの宗和の御膳(朱塗りの御膳は主に年忌法要やめでたいときの御膳)
●料理は、


ごはん
  
・真白に精米した米
・一杯目のごはんは、少しだけ入っている。それはオボクサマと言って仏様に供えてあったごはんのお裾分けの意か


汁もの



・小豆汁(大根や豆腐の入った小豆汁又はいとこ煮)
・いとこ煮は、お七夜様と決めている地域もある。


中盛り



・三色くずきりにつけ汁はいり酒など



お平



・丸山の油揚げ、銀杏など



    
・こくしょ(里芋、人参、こんにゃくなどの薄あんかけなど)


引物



・人参とこんにやくの白和え又は牛蒡と人参のごま和えなど





・ほうきんのごまよごしなど



厚物



・煮〆(里芋、しいたけ、人参、こんにゃく、たけのこなど五品)


小鉢

・かぶらのいりごきなど



中鉢


 
・金時豆の甘煮など


 ホンコサマの御膳の料理は以上のようであるが、年忌法要になると御膳や食器が朱色になり、料理の数も多くなって、殊に50年忌ともなると、鯛や刺身など魚介が並ぶようになる。

 平野部と山間部のホンコサマ料理には、それぞれの地域の産物を十分に活かした食材の用い方や盛り付け方、御膳の用い方などに大きな違いがある。ホンコサマを営む最も熱心な地域は、県内では南砺市一円であり、重要な年中行事として営まれてきた。南砺市の食の原点は、ホンコサマ料理と言われる所以が納得できた。近年、在家では殆んど営まれなくなり、ホンコサマ料理も忘れられようとしている。人々の心から、勿体ない、ありがたいなど感謝する心や思いやり、おもてなしの心が欠如することに通ずるような気がする。



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プロフィール
小西 絹江
食生活について豊富な経験をいかし伝承活動を行っています。
とやま食の伝承人

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